特集1

2024.12

COPD(慢性閉塞性肺疾患)と糖尿病の関係

COPDについて

 

❶疾患概念と頻度

 

COPDとは、Chronic Obstructive Pulmonary Diseaseの頭文字をとったもので、日本語では慢性閉塞性肺疾患といい、「タバコ煙を主とする有害物質の長期吸入によって生じる肺の炎症性疾患」を指します。COPDには、これまで肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていた疾患も含まれます。両者の区別が明瞭でないケースも多く、現在はCOPDとしてまとめて一つの呼び名となりました。

 

世界でのCOPDの有病率は約10%前後で、日本では700万人以上が罹患(りかん)していると推定され、2019年の統計では、日本人男性の死因の第8位となっています。12年に厚生労働省から公表された「健康日本21(第二次)」では、がん、糖尿病、循環器疾患と並んで早急な対策が必要と位置付けられている重要な疾患です(1)

 

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