連載

2024.07

【第7回】バードウォッチングだより

豪華絢爛なレンカク

 

今回は、長い尾を持ち中国神話に登場する鳳凰(ほうおう)のような姿をしたレンカクをご紹介します。レンカクは、まれに冬の旅鳥として本州以南の湖沼や湿地に渡来します。本連載の5月号で登場したタマシギと同様に一妻多夫で繁殖する鳥です。

 

レンカクは漢字で「蓮角」と書きますが、「蓮」はハスなどが生えている環境にすむことを意味します。「角」は、翼の前縁の曲がり角に当たる翼角にある、短い角質の突起の特徴を示しているようです。羽衣は雌と雄で同じ色をしていますが、夏羽(繁殖期)と冬羽(非繁殖期)が異なります。夏羽は、金色に輝く後頸と黒く長い尾、それに頭部や翼の純白が印象的です。上の写真は、その豪華絢爛(けんらん)な夏羽のレンカクが現れたと聞き、琵琶湖まで出掛けた時のものです。優雅な雰囲気を醸し出していました。

 

冬羽では自慢の長い尾が短くなり、羽衣も黒色がなくなり全体的に茶褐色になります。これでも同じ鳥なのかと思うほどの違いです。下の写真は幼鳥ですが、成鳥の冬羽はこの写真とよく似ています。正装と普段着ぐらいの差がありますよね。

 

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