連載

2024.08

【第1回】いつまでも健口生活

生涯を通じた歯科健診「いわゆる国民皆歯科健診」について

2024年6月21日、「経済財政運営と改革の基本方針2024 〜賃上げと投資がけん引する成長型経済の実現~」(骨太方針2024)が閣議決定されました。政権の重要課題や次年度の予算編成の方向性を示す方針です。

 

「いわゆる国民皆歯科健診」については22年度の「具体的な検討」、23年度の「取組の推進」に続き、「具体的な取組の推進」と一歩進んだ記載になっています。もともと生涯を通じた歯科健診の充実については、17年度から継続して記載されていますが、22年度以降はより踏み込んだ内容になっています。

 

国民皆歯科健診とは、全ての国民が生涯を通じて歯科健診を定期的に受けることができる体制をつくることで、そのために現在、具体的な内容や方法について協議を続け、モデル事業を通じて準備を進めているところです。

 

「いわゆる国民皆歯科健診」の内容として、歯科健診へのアプローチが容易になるように、歯科診療所で実施する歯科健診だけではなく、歯科専門職が直接関わらない簡易的な唾液検査や、アプリを使用した歯周病や歯科疾患のリスク判定の開発を、必要に応じて歯科専門職による歯科健診、歯科診療の受診につなげる方法も考案されています。

 

現在では、口腔(こうくう)の状態と全身の健康状態、歯周病と糖尿病をはじめとする全身疾患と

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