連載

2024.09

【第2回】いつまでも健口生活

歯周病検診について

近年、糖尿病と歯周病の関連については研究が進み、進行する際にも改善する際にも互いに影響することが分かっています。歯周病は「世界で最も蔓延(まんえん)している病気」としてギネスブック(ギネス世界記録)に掲載されるほど身近な疾患でありながら、初期には明確な症状を伴わずに進行するため、特に検診とメンテナンスが重要です。

 

成人に対する歯科健診は、1987年ごろから老人保健法に基づいて実施されていた総合健診に含まれる形で始められました。95年ごろから一部の市区町村で成人歯科健診などの名称で歯科健診を実施しました。2000年度からは節目検診として、独立した歯周疾患検診が実施されています。

 

歯周疾患検診は、08年に老人保健法が高齢者の医療の確保に関する法律に変更されるまで、老人保健法に基づいて実施されていました。08年度以降は健康増進法に基づき、がん検診、骨粗しょう症検診などとともに実施されています。現在の健康増進法は、03年に栄養改善法から変更されています。

 

「歯周病」は、以前は「歯周疾患」と呼ばれていましたが、歯科専門職以外の一般の人にとって分かりやすい用語とする視点から、現在では「歯周病」に変更されつつあり、厚生労働省(厚労省)の歯周病検診マニュアルにおいても、「歯周病検診」と記載されています。しかし、関連法

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