連載

2024.10

【第2回】「さかえ」表紙とともに

運動会(2009年10月号)

今回は2009年10月号の表紙です。この年のテーマは「子どもの行事」で、豆まきや鯉のぼり、七夕などを描かせていただきました。そして10月号は運動会。

 

最近は春に開催する学校も多くなったそうですね。娘が小学生の時には、お弁当を作りレジャーシートを持って応援に出掛けたことを懐かしく思い出します。玉入れはとても好きな競技でした。秋らしく高く澄んだ空に子どもたちの元気な声と赤い玉、白い玉が飛び交って…ぜひ、いつか描いてみたいなと思っていた一枚です。

 

さて、連載第1回で触れたプリントゴッコは、理想科学工業が1977年に発売した家庭用簡易印刷機です。炭素を含む筆記具で原稿を描き、上からランプをピカッと光らせると、あら不思議。印刷するフィルム(マスター)が出来上がります。感熱穿孔(せんこう)製版というシルクスクリーンと同じ手法だそうです。

 

80年代に爆発的に普及して、みんなこれで年賀状を印刷していました! その後、パソコンとプリンターが普及してしまい、現在は販売が終了しています(泣)。わたしはすぐにプリントゴッコに夢中になり、ハガキより大きいB5サイズのものも購入し、「さかえ」の表紙も2013年まではこれで作成していました。インクの混ぜ具合によってさまざまな変化が表現でき、版の重なり方が少しずれてしまうことによってでき

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