連載

2024.12

【第6回】ドイツで1型糖尿病になりました

言うべきか言わざるべきか

「えー、一生治らないの?」

 

「1日4回も5回もインスリンを打つの?」

 

1型糖尿病だと伝えると、そういう反応がよくかえってきます。かと思うと、

 

「なんだ、糖尿病か。うちの親もそうだよ。よくあるよね」

 

と言われることもありました。

 

びっくりされるのも嫌だし、分かった風にひと言で片付けられるのも嫌。だから最初はなかなか病名を口にすることができず、自己免疫性の疾患だと言っていました。

 

糖尿病になったことはわたしにとって人生の一大事でした。だから友達や知り合い全員に伝えなければいけない気がしていました。知ってもらって、理解してもらうことが必要なのだと。けれど、個人的なことをわざわざ言うのはどうも変な気がする。以前は自分も病気についてまったく知識がなかったことから、いきなり病気の話をされても相手も困るだろうと思いました。

 

これまで通り何でもできる

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