連載

2025.04

【第1回】知っていますか?新しいお薬ができるまで

皆さんの想いを薬の開発に届けましょう

皆さん、初めまして。

 

わが家の朝の始まりの会話は、「おはよう、今日は(血糖値)いくつやった?」です。そうです、わたしの実父は2型糖尿病です。わたしが目を離した瞬間に、おまんじゅうをパクっと口に入れて、にっこり笑って、もごもごする父。「トムとジェリー」のような食卓です。

 

そんな父の娘であるわたしは、これまで大学病院で薬剤師として、糖尿病やがんをはじめとする、多くの治療薬の研究・開発に携わってきました。

 

ところで皆さんは、新薬という言葉を聞くと、ワクワクしますか? 最近では、Patient and Public Involvement(患者・市民参画、通称PPI)といって、「患者さんやその家族、市民の方々の経験や知見・想いを、積極的に将来の治療やケアの研究開発、医療の運営などのために生かしていこうとする取り組み」が、国内外で積極的に取り入れられています。

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