連載

2025.06

【第10回】「さかえ」表紙とともに

さくらんぼとオナガ(2021年6月号)

今回登場するのは、2021年6月号の「さくらんぼとオナガ」です。この年は「野菜や果物と生き物」というテーマで描きました。見た目のかわいらしさでいえば、同年1月号で描いたいちごと甲乙つけがたい、さくらんぼ。バラ科サクラ属の実桜(みざくら)の果実です。日本に伝わったのは案外遅く、明治初期にドイツ人によって北海道に苗木が植えられたそうです。さくらんぼという名前もかわいいですよね。こんなおいしい赤い実があったら、鳥でなくてもちょっとつまんで食べてしまいたくなります。実際にオナガやムクドリはさくらんぼが大好きらしく、色付くのを待ってわれ先にとついばむそうです。

 

そのオナガ。黒い帽子が愛らしく、美しい尾を持っています。小鳥って本当におしゃれだと思います。どうしてこんな色になったんだろう? と、びっくりするような色合いの鳥がたくさんいますよね。鳥の図鑑などは、いくら見ていても飽きません。

 

わたしは昔から小鳥が大好きで、それは多分、幼い時から飼っていたからなのかもしれません。ジュウシマツにハコベを摘んであげたり、セキセイインコにイカの甲(カトルボーン)をあげたりしたことを、今でも懐かしく思い出します。ということで、左の写真は、わたしが1歳ごろに撮ったものです。この

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