連載

2025.07

【第1回】診療看護師が支える糖尿病管理の道しるべ

糖尿病ケアの新しいパートナー

4年前の桜が咲く季節に、わたしは国際医療福祉大学市川病院の糖尿病・代謝・内分泌内科に配属となりました。これから糖尿病のある人たちを支えていくことができるだろうか…そんな不安を抱えながら、わたしは診療看護師としての第一歩を踏み出しました。

 

わたしたち医療従事者が提供する健康管理は、多くの専門職がチームで行いますが、その一役を担うのが「診療看護師」です。診療看護師は、2008年に養成教育が開始された比較的新しい看護職であり、高度な専門知識と臨床経験を兼ね備えているのが特徴です。救急医療や在宅医療など、多くの医療現場で多様な役割を果たしていますが、糖尿病など慢性疾患のある患者さんにとっては重要なパートナーでもあります。

 

この連載では、診療看護師がどのように糖尿病のある人と関わり、治療と生活改善のサポートを行っているのかについて、わたしの経験を基に紹介したいと思います。

 

診療看護師と看護師の違い

 

診療看護師は医師と密接に連携し、一般の看護師よりも診断や治療に深く関わります。治療計画立案のサポートや薬の処方、注

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