連載

2025.09

【第3回】「健診」や「人間ドック」の結果を解釈する

血液検査結果の見方1:糖代謝と脂質代謝

糖代謝について

 

日本人間ドック・予防医療学会によると、空腹時血糖値とヘモグロビンA1cが共に正常値範囲内(70〜99㎎/dL、〜5.6%)であれば、糖代謝異常の可能性は低いです。一方、両者が異常値(126㎎/dL以上、6.5%以上)の場合は糖尿病と診断され、速やかな受診と治療が必要です。また、どちらかが異常値の場合は糖尿病が強く疑われる糖尿病型となり、再検査や経口糖負荷試験が勧められます。なお、境界型(予備群)は、食事療法や身体活動などを通じて糖尿病に進行させないことが大切です。すでに糖尿病の治療中の方は、主治医と結果を共有しましょう。

 

脂質代謝について

 

血液中の脂質には、増えすぎると動脈硬化の原因になる「LDLコレステロール(悪玉コレステロール)」、余分なコレステロールを回収してくれる「HDLコレステロール(善玉コレステロール)」、食べすぎや運動不足で増え、増えすぎると急性膵炎(すいえん)や動脈硬化のリスクが高まる「中性脂肪(TG)」があります。

 

空腹時(1

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