連載

2025.10

【第11回】ドイツで1型糖尿病になりました

カトリン・クラーツさんの糖尿病のある人生

今夏、長野県の実家に里帰りしたとき、毎日庭の草取りをしました。ぼうぼうに生えた草を引っこ抜き、ぐるぐると木に巻きついたつるをハサミで切っていると、汗がぽたぽた垂れました。持続血糖モニタリング(CGM)のセンサーを腕につけていますが、汗のせいか、腕に枝が当たるせいか、通常2週間もつはずのセンサーが、1週間か10日で使えなくなることが何回かありました。温泉に入ったのも影響しているかも。プールはともかく温泉のように熱めの湯に何分もつけるというのは、想定されていないのかもしれません。

 

だから10日間ほどセンサーをつけず、針で指先を刺して血糖値を測ることにしました。4年前に1型糖尿病を発症した当初からずっとCGMをつけているので、ないといつも不安になりましたが、今回は大丈夫でした。なぜかというと、ドイツ人のカトリン・クラーツさん(以下、Kさん)の体験談を聞いたからです。

 

2歳で1型糖尿病になったKさんは、50年以上も病気と付き合っています。当時は正確な血糖値を知ることができず、まして毎食前に測ることなどできませんでした。最初から血糖値の乱高下が激しかったそうですが、それでも元気にやっているKさん。そうであるなら、わたしも10日ほどならセンサーなしでも大丈夫だ

関連記事