連載

2026.02

【第3回】日常の風景を1枚に

春を待つ神社

わが子と過ごした大切な場所

 

どこの町にもありそうなこぢんまりとした神社です。

境内には小さいながらも鎮守の森があり、鳥居の奥には澄んだ空気が漂っています。脇にはブランコや滑り台、ジャングルジムもあり、わが子が幼い頃はよくここで遊びました。

 

わたしは腰痛持ちで、一緒に走り回ることはできませんでしたが、ベンチに座って見守る時間が好きでした。鳥の声や木々のざわめき、参道を渡る風の匂いが、季節の移ろいを静かに知らせてくれます。中でもこころに残るのは、3月の初め頃に時折吹く生暖かく強い風。

 

東北の長い冬を押しのけるように吹くその風に、春の訪れを感じます。わが子の笑い声と風の音が混ざる、この小さな神社

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