特別企画1

2024.07

気を付けよう!夏の低血糖

はじめに

 

日本の夏季の平均気温は上昇傾向にあり、この時期に特に気を付けたいのが熱中症です。熱中症は、重症化したり症状が長く続いたりすると、生命に関わります。

 

7月、8月の猛暑により、健康な人でも熱中症になりやすく、体調を崩しやすくなります。糖尿病のある人は、さらに体調不良に陥りやすくなります。熱中症により脱水症が進むと高血糖になりやすく、さらに清涼飲料水の多飲によるペットボトル症候群になると重症化することがあり、意識喪失や生命の危険にさらされます。

 

そして、もう一つ覚えておいてほしいことがあります。それは、夏の低血糖です。

 

 

低血糖とは?

 

本題に入る前に、まずは低血糖について知っておきましょう。

 

❶低血糖の症状

正常な人の血糖値は、空腹時から食後の間、70㎎/dL~140㎎/dL程度に維持されています。しかし、インスリン注射を使用している1型糖尿病のある人や、2型糖尿病で内服治療(低血糖を起こす可能性のある薬剤の投与)を受けている人は、低血糖を起こす可能性があります。血糖値が

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