特別企画

2025.01

スマートウオッチで測定した血糖値は正しい?

はじめに

 

最近、スマートウオッチの広告で「血糖値を測定できる」と記載された商品を見かけることが増えてきました。皮膚に針を刺さずに血糖値を測定できるとうたうこれらは、糖尿病のある人や健康管理に関心のある人々から注目が集まっています。

 

しかし、2024年2月、米国食品医薬品局(FDA)は、血糖値を測定できると主張するスマートウオッチやスマートリングが血糖測定器として承認されていないことを明確にし、消費者に対して使用リスクについての警告を発表しました。また、日本においても、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が承認した非観血的血糖測定器は存在していません。24年4月には、JADEC(日本糖尿病協会)および日本糖尿病学会から、スマートウオッチによる血糖(グルコース)測定についての注意喚起が発出されています。

 

こうしたスマートデバイスは、医療機器としての基準を満たしておらず、その測定精度は医療現場で使用される血糖測定器や持続血糖モニタリング(CGM)と比べて大きく劣ります。糖尿病の管理には正確な血糖値の測定

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