身近な足のトラブル「むくみ」その原因と対処方法

特別企画

2025.04

皆さんは、手足や顔などがむくんだ経験はありますか？「夕方になると足がむくむ」「靴下のゴム痕が残る」といった方は多いかもしれません。今回は、身近な足のトラブルである「むくみ」について、橘優子先生に解説していただきました。

橘優子

たちばなゆうこ

順天堂大学医学部附属順天堂医院　足の疾患センター副センター長［資格］弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター／リンパ浮腫セラピスト

この記事の内容

むくみって何？

そもそも「むくみ」とは、どのような状態のことでしょうか。

心臓のポンプ作用によって全身を巡る血液は、血管である動脈を通って全身に行きわたり、酸素や栄養分を細胞に届けた後、老廃物を回収して心臓に戻っていきます。帰りの血液は約85％が静脈に、約15％がリンパ管に流れ込み心臓へと戻っていくのですが、この血液の循環に何らかの影響が生じると、水分のやり取りが正常に行われなくなり、血管内から水分が漏れ出る、または水分が血管内に戻れなくなります。そうした水分が皮下脂肪の中にたまり、皮膚が膨張した状態がむくみです（図１）。

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