特別企画1

2025.06

細胞老化に着目した個体老化のメカニズムとSGLT2阻害薬の抗老化効果

はじめに

 

老化は、長年にわたり、「あらゆる生命がたどる生理的現象」と捉えられてきました。しかし近年、老化のメカニズムが分子レベルで明らかになるに従い、米国を中心に老化を「治療可能な疾患」として捉える流れができつつあります。

 

これまでのさまざまな老化・寿命の基礎研究の中で、生物の老化過程において、加齢やストレスによって体内に「老化した細胞」(以下、老化細胞)が蓄積していくことが明らかにされています。そして、この老化細胞の蓄積は、身体機能の低下や加齢に伴い発症頻度が増加する各種疾患を引き起こす基盤となることが分かってきました(図1)。

 

 

<img class="wp-image-2462 size-full" src="https://s

関連記事