連載

2025.07

【最終回】いつまでも健口生活

口腔機能を低下させないために

本連載では、「口の健康と全身の健康との関係」「口の健康を維持するための口腔(こうくう)ケア」について、解説してきました。おさらいしますと、口の健康が全身に影響する要因には、口腔機能の低下による栄養障害と口腔細菌による全身的感染症の二つがあります。口腔機能の低下による栄養障害は、口腔細菌による全身的感染症に比べて頻度が高く、年齢とともに有病率が上がり、70歳代では70〜80%の人が該当するといわれています。最終回では、この口腔機能の低下について解説します。

 

口腔機能低下症とオーラルフレイル

 

口腔機能の低下を来している状態を口腔機能低下症といいます。健常な状態から段階的に、少しずつ口腔機能の低下が進んで口腔機能低下症になります。これをほっておくと、栄養障害から身体的および心理的フレイル※となり、最終的には転倒、骨折を来して寝たきりになってしまいます(図1)。

 

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