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2025.07

【第4回】知っていますか?新しいお薬ができるまで

新薬開発に重要な臨床試験(治験)

暑い夏が到来し、アイスやジュースがおいしい季節ですね。たくさん食べたくなったり、飲みたくなったりしたら、わたしはおいしいお酢の飲み物を薄めて飲んだり、冷たいトマトを食べたりして、糖分をコントロールしています。(※この方法が合わない方もいるかもしれませんので、ご注意ください)

 

さて、前回の続きです。非臨床試験において、動物での有効性・安全性が一定程度確認された後に、ヒトでの有効性・安全性を調べます。これは「臨床試験」(治験)と呼ばれ、おおよそ三つの段階を経て進められます。

 

「第1相試験」では、初めてヒトに対して治験薬を用い、有害でないか安全性をみるもので、健康な成人に対して投与されます(抗がん剤などは患者さんに投与)。

 

「第2相試験」では、少数の患者さんに対して投与を行い、薬剤の有効性を確認するとともに、最適と思われる用量や使用期間などを調べます。

 

「第3相試験」は、効果を確実に検証するための試験です。治験薬と既に発売されている薬を比較する、もしくは、まったく薬効のないプラセボと比較するといった方

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