連載

2025.10

【第4回】「健診」や「人間ドック」の結果を解釈する

血液検査結果の見方2:肝機能・尿酸値

肝機能について

 

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、自覚症状が出にくいため、機能障害の有無には検査結果のチェックが重要です。表に肝臓の機能を調べるための主な検査項目と基準値を示します。要治療、要精査の判定が最も多い原因は、脂肪肝やアルコール性肝障害で、生活習慣の改善やフォローアップが必要です。肝機能障害の原因が明らかでない場合は、専門医の受診が勧められます。

 

 

尿酸値について

 

尿酸とは、プリン体*が分解されてできる代謝産物です。通常は血液中に溶けており、多くは尿として排出されます。尿酸の血液中の濃度を指す血清尿酸値(尿酸値)が7.0㎎/dLを超えると高尿酸血症といいます。高尿酸血症は食の欧米化により日本でも増加しており、代表的な疾患は痛風です。2022年の「国民健康・栄養調査」によると、痛風の方は135万人、高尿酸血症は1300万人に上ることが分かりました。

 

尿酸は7.0㎎/dLを超えると血液中に溶けきれず結晶化し、関節や腎臓にたまります。痛風は尿

関連記事