特集1

2026.06

糖尿病と高血圧

はじめに

 

 

糖尿病のある人にとって血糖値が大切であることは、よく知られています。日々の診察でも、多くの方が「今日の血糖値はどうですか」「ヘモグロビンA1cはよくなっていますか」と気にされています。もちろん、血糖管理は糖尿病治療の中心であり、非常に重要です。しかし、実は糖尿病のある人の健康を守るためには、血糖値と同じくらい重要な数字があります。それが「血圧」です。

 

糖尿病のある人では、高血圧を合併する頻度が非常に高いといわれています。高血圧は自覚症状がほとんどないため見逃されがちですが、長く続くと心臓や脳、腎臓、血管など体の重要な臓器に大きな負担がかかります。さらに重要なのは、糖尿病と高血圧が同時に存在すると、臓器へのダメージが単純な足し算ではなく、より大きくなるという点です。例えば、脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎不全などの重大な病気のリスクは、どちらか一方だけの場合に比べて大きく上昇します。逆にいうと、血圧をきちんと管理することは、糖尿病の合併症を防ぐ非常に重要な手段なのです。ここでは、糖尿病と血圧の関係、血圧管理の目標、そして日常生活での工夫

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