特集2

2026.06

味覚を意識した塩分制限のコツ 理論編「ヒトは塩分が嫌い」に注目した減塩術

はじめに

 

 

高齢化が進むにつれ、わが国では高血圧や糖尿病を有する人の割合が増えています。糖尿病や高血圧は動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳卒中などの血管病や、心不全や腎不全などの臓器の障害を誘発します。糖尿病や高血圧の治療、予防には食事療法や運動療法など生活習慣の改善が重要です。特に塩分摂取は血圧を上昇させるため、食事療法としてその摂取を控えることが重要です。日本高血圧学会のガイドラインでは、食塩摂取を1日6g以下にすることが推奨されていますが、わが国の平均食塩摂取量は1日約10g前後で推移しており、社会全体でのさらなる取り組みが求められています。

 

 

味覚が生体にとって必要な理由

 

 

われわれヒトも含めた哺乳類は、通常では口から飲食物を摂取することでしか、生命維持に必要な栄養素を補給することはできません。一方で口から摂取する物の中には、生体にとって有害な物質が含まれている可能性があります。そのため、すべての哺乳類は味覚という感覚を駆使することで、口の中に入れた飲食物

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