連載

2026.07

【第3回】いつまでも健口生活

地域における糖尿病重症化防止と歯科の取り組み

厚生労働省は2026年3月、市町村の検診情報をデジタル化する実証事業を始めました。いわゆる「攻めの予防医療」の一つとして、がんや歯周病など一部の検診結果を集約してビッグデータとし、大学や研究機関に提供し、病気の予防や医療政策の立案に役立てる構想を示しています。

 

 

●糖尿病と歯周病の相互関係

 

 

歯周病は、糖尿病、脳血管障害、心臓病、認知症など全身疾患のリスクを高めます。歯周病による「低レベルで持続的な慢性炎症」は、糖の代謝を調節するインスリンのはたらきを弱めて、血糖管理を困難にします。一方、高血糖状態が長く続くと、免疫機能が低下して歯周病が増悪しやすくなります。両者は互いに影響し合い、悪循環に陥ります。

 

東北大学が25年に報告した、40〜75歳の糖尿病のある約10万人の医療レセプト(明細書)と特定健診のデータヘルスの活用による大規模な追跡調査では、歯周病治療で定期的な歯科受診がある人は、ない人に比べて人工透析のリスクが32〜44%低いことが分かりました。

 

 

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