特別企画1

2026.07

いかに夏を乗り切るか―特に糖尿病のある高齢者の熱中症予防—

はじめに

 

 

今年も暑い夏になりそうです。2025年新語・流行語大賞に「二季」がノミネートされ、2026年5月現在、いつもにも増して短かった春との別れを惜しみながら、早くも部屋のエアコンをドライで始動しつつ、この記事を書いています。

 

個人的な話で恐縮ですが、今から16年前、5年間にわたるボストン留学の終盤に、東京での生活再開に向けた準備のため、8月に成田空港に降り立った瞬間、「ええっ⁉ 何このすさまじい暑さ!」と仰天しました。留学前の記憶にある日本の夏とはかけ離れた、肺に吸い込む空気さえも熱く感じるような酷暑でした。その時は「異常気象」だと思ったのですが、こうした異常な熱波が毎年続くようになると、「異常」というよりも、長期的な「気候変動」と表現する方がしっくりきます。

 

愚痴をこぼしていても始まりません。わたしたちは、毎年訪れる厳しい暑さと折り合いをつけながら、熱中症に気を付けて暮らしていかなければなりません。では、そのためにはどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。本稿では、特に高齢者を対象に、糖尿病のある人の熱中症のリスクやその理

関連記事